ネコさんの尿検査は実はとても重要度が高いことをご存じでしょうか?
どうしてかといえば、
寿命に関係あるから!
です。しかも痛くないし簡単?!
ネコさんはおしっこ関連の病気が多いからなのですが、その中でも特に腎臓病が大事です。
中高齢ネコさん3頭に1頭以上がこの病気と戦っています。腎臓は一度悪くするとあまり治らない内臓であるため、早期発見または、早期対策で壊れないようにすることが大事なのですが、普段の様子からは非常にわかりにくいために、実際のところ具合が悪くて病院にお連れいただいくときにはほとんど末期が近くなった時、が多いのです。
普段の診療で、病気が疑われるときには血液検査などをよく利用していますが、この腎臓病が血液検査でわかってくるのは、腎臓のダメージが7割近く進んでから、というのが知られています。それまでは血液でもわからないのです。しかし、おしっこではその前に反応がでています。わかるときにわからず、放置してしまえばその期間も無症状で病気は進行していってしまいます。これでは残念です。
なんとなくわかりますか?
一番初めにおしっこに異常タンパクが出る腎不全という病気があり、それは寿命に影響する病気である、ということです。
「先生、でも、おしっこは全部ネコ砂に吸収されてしまうけど、それを見ればいいの?」
少し興味が出ましたか?
残念ながらその吸収されてしまったおしっこでは検査ができません。
液体を検査する必要があります。
「それは先生難しいよ」
よくある声でそれは理解できます。
動物病院で膀胱に針を刺して、カテーテルを入れて、でも採尿はできます。でも、どちらが負担が少ないでしょうか?異常があるときはよくやりますが、健康診断で、わざわざお腹に針を刺すのは?腎臓の異常は尿タンパクで判断しますが、これは自然排尿の尿でも大体判断ができます。
「できるかな?」
こういうのはいかがでしょうか?
まず、ネコトイレを一度洗ってきれいにしてください。
方法1.ネコ砂をほんの少量しかいれない。砂に吸収されない尿をスポイトなどで集める。
方法2.きれいなビニールを一枚敷いておく。ビニールの上に残った尿をスポイトなどで集める。
方法3.採尿できるトイレを使う。
(市販品があります)
方法4.ネコ砂の代わりに手芸用ペレットを入れて、貯まった尿をスポイトなどで集める。(推奨)
方法4.が簡単にできるようにセットを用意してあります。
普段の砂のかわりに、ビーズ状のペレットを入れるだけです。
キャンペーン中は無料のものを用意してあります。
きれいな容器に入れて、動物病院へお持ちください。
わからないことは是非スタッフに聞いてください。
ネコさんの健康診断って、何をすればいいのかしら?
尿検査を必ず入れてください。
ワンちゃんのおしっこ検査も、採尿をお願いするときがありますが、なるべく新鮮でないと、誤診することがあります。来院直前程度のものでないと、解らないかもしれませんので、できれば排尿後30分から1時間以内程度のものをご用意ください。