ひびき先生の診療室

犬の血管肉腫

血管肉腫は犬の代表的な悪性腫瘍として知られています。脾臓、心臓右心房、皮膚が好発部位として知られています。この病気の厄介なところは、細かい血管の集まりからできたしこりが巨大化し、そして破裂して大出血を起こすことです。特に脾臓の血管肉腫の場合、急速な増殖と広範囲な転移が特徴で、知らないうちにおなかの中で破裂し、大出血してから病院にあわてて運び込まれるケースがあります。出血の度合いで緊急手術となりますが、貧血している場合が多く、危険を伴う手術になることが珍しくありません。出血してしまうと生死にかかわりますので、出血する前でも治療は外科治療が第1選択となります。
病気の進行度によって予後が短くなる報告もあり、血管肉腫が疑われる場合は、可能であるならば、できるだけ早期の外科治療が望まれます。
P1010144.JPG
破裂のため摘出した脾臓です。