ひびき先生の診療室

食欲の秋ですね

色々な食べ物がおいしい時期となりましたが、食べ物に関して、犬の肥満や問題行動のリスクを高めてしまう、ついついやってしまいがちな、「オーナーのしてはいけない行動」について、ロイヤルカナンのベッツプランニュースの記事をご紹介します。

1.テーブルから食べ物を与えない
・この行為は決して良いことではありません。
栄養バランスを崩すほか、カロリーオーバーとなる元凶をつくり、肥満に直結する恐れがあります。
もし、どうしてもこのような習慣がやめられない場合は、テーブルから与えた分だけ、通常のフード量を減らすことを忘れないで下さい。

2.食事中に食器を取り上げないこと
・食事中の食器を取り上げようとしたりすると、犬は脅威を感じて自分の食事を無理にでも守ろうとします。この行為は信頼関係を損ねるだけでなく、攻撃行動を誘発する危険性もあります。
理由はどうあれ、食事を邪魔することは良いことにはつながりません。

3.罪悪感の表現やあいさつの手段としておやつを与えないこと
・しつけやコミュニケーションの手段として、「おやつ」を利用することもあると思います。時に食べ物も有効ですが、スキンシップやお散歩、おもちゃ遊びなどで走り回ってコミュニケーションするなど、ご褒美は「おやつ」だけではありません。「おやつ」が多いと肥満のリスクが高くなってしまいます。ご褒美としてもたくさん遊んであげましょうね。

4.ペットフードに表記されている給与量の通りに食べなくても心配しないこと
・市販のドッグフードの袋には犬の体重に合わせて1日に食べるおおよその量が表記されています。
この表示は大まかな目安であることが多く、環境や生活スタイルで個人差が大きいため、実際に与える量は犬の体重を観察しながら調節して与える必要があります。


犬との幸せな生活のために、犬の社会のルールを正しく理解し、犬のためにしても良いことといけないことを認識してあげることが、肥満や病気の予防にもつながりますね。

犬の膀胱炎と結石

犬の膀胱炎は(腎臓から尿道までの)尿路の一部が細菌などに感染して起こることが一般的です。
オスの場合は前立腺肥大や生殖器の問題が原因の場合もあります。
膀胱炎が慢性化したり、代謝の問題や体質の問題などから、膀胱結石へ進行すると、治療には手術が必要になることもあります。また、感染が重度になると尿を作る腎臓へ影響が出るため、命にかかわる状態へ進行することがあります。
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レントゲンでは結石がそのものの形で、超音波では硬いものの影として見えます。

よくある症状としては、排尿痛や残尿感から尿の回数が増えたり、飲水量が増えたりします。
おしっこでは血尿などがでたり、色や臭いがいつもと変わったりします。
肉眼的に正常色の尿であっても、顕微鏡で見ると出血や炎症が認められることも珍しくありません。

大抵の場合は初期段階で急性期の期間がありますので、尿の性状がいつもと違うとか、排尿のしぐさに違和感があるとか、尿に「あれっ?」と思うものがある時は、早めに診察へいらしてくださいね。

*吐き気を伴う尿異常の場合には、緊急事態である場合があります。
    こんな時は急いで動物病院へお連れになってください。

夏のトラブル対策

健康と医療のフリーペーパー「ピースカフェ」の記事(2008/Vol23 P8~)を参考に、ペット版を考えてみました。

①感染症対策 いわゆる夏風邪も多い時期です。暑さと冷房で弱った体へ二次的な感染が起こりやすくなることが考えられます。ヒトは流行のある麻疹の予防注射の記事が出ていますね。犬の場合は5種以上、猫の場合は3種以上の混合ワクチンを1年に一回接種してあげましょうね。
ヒトの医療記事はこちら

②紫外線対策 白い毛色、薄い毛色の子の場合は少し気にしてあげましょう。色素の濃い色の毛の子よりも日光皮膚炎やアレルギー、皮膚がんを起こしやすい事が知られています。お散歩の時間などは工夫してくださいね。場合によってはお洋服を着せるのも有効ですが、その場合は暑さ対策も同時に行う必要があります。
ヒトの医療記事はこちら

③耳の中に虫?・・!! 立ち耳の犬にたまにみられます。植物の種などが入っていることもあります。耳を気にしている場合は外耳炎のこともありますので、動物病院で診察をうけましょう。耳はマダニがつきやすい場所でもあります。フロントラインなどで定期的に予防してくださいね。
ヒトの医療記事はこちら

④暑さ対策 なんといっても熱中症対策。お留守番の子たちにはエアコンをかけてあげましょう。お散歩は涼しくなってから。お散歩途中でもお水を飲ませるなど、水分補給も十分に、積極的にしてあげましょう。特に鼻の短い種類のワンちゃんは暑い時間は外出を控えたほうがよい場合があります。
ヒトの医療記事はこちら


少し涼しくなってきましたね!

猫免疫不全ウイルス(FIV:ネコのエイズ)

猫免疫不全ウイルス(FIV)感染症は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)と同じ、レトロウイルス科の仲間です。感染猫の一部は数ヶ月から数年で免疫不全(いわゆるエイズ状態)を発病し、確定診断後は数ヶ月で死亡することが知られています。外猫では10~30%程度の感染率の報告があり、一度かかると治りません。徐々に免疫不全となって、様々な病気に罹りやすくなります。(無症候キャリアー、AIDS関連症候群期、AIDS期など進行度により異なります。)

FIVの感染は、主に喧嘩や交尾の際の咬傷です。食器や毛づくろいで感染することはまずないのと、ヒトへの感染も報告はありません。

日本でもこの8月にやっとFIVのワクチンが発売されることになっていますが、次のような飼育スタイルな場合は、ワクチン接種を考えたほうがよいケースです。

1.猫を複数飼育されていて、エイズ陽性と言われている猫がいる
2.屋外に出して飼育している
3.外の猫が出入りしている

ワクチン以外の感染を防ぐ方法は?
・猫を外へ出さない。
・新たに猫を飼う場合は、血液検査でウイルスを調べてから検討する。
・避妊手術をして喧嘩の機会を減らす。  など

詳細は直接聞いてくださいね。

ワンちゃんの抗原特異的IgE検査(アレルギー検査)

ワンちゃんの痒い皮膚疾患の中で、特に多いのはアレルギー性皮膚炎と角化症と感染症が知られますが、ヒトと同様に、ワンちゃんでもアレルギーの血液検査ができます。

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写真は、検査結果の一部です。

色んな項目の判定がたくさん出てくるので、とても参考にはなるのですが、この検査はこれ単独ではアレルギー性皮膚炎の確定診断はできません。そして、他の痒い皮膚病との鑑別診断・治療も必要となってきます。
他の検査や治療が必要で、費用も安くない検査ですが、痒い皮膚病で悩まされているご家族には大きなヒントとなることも少なくないと考えています。
完治はしないアトピーだったりするかもしれませんが、結果を知ることによって痒みの度合いを減らしてあげることができるかもしれません。

蒸し暑い日は熱中症に注意

熱中症(熱射病)とは、暑さで体温を一定に保てなくなり、体の水分・ミネラルのバランスが崩れて異常が表れた状態を言います。ヒト医療では症状で3段階に分類されています。
(軽度)  めまい、発汗
(中等度) だるさ、頭痛、吐き気
(重度)  意識なし、けいれん、死亡
これからお分かりになるとおもいますが、ペットたちの場合はほとんど重症にならないと判断できず、病院に来る時には3番目であることも少なくないです。意識がなくなる直前はハァハァして異常に興奮したり、ふらふらする動作をすることがあります。こんな時は、急を要する状態ですので、体を冷やしつつ、すぐに病院に連れて行く必要があります。
環境省の発表では、去年は東京都などでヒトの熱中症が過去最大とあります。温暖化などでヒトもペットも警戒が必要なようです。
ただでさえ脱水を起こしやすい時期ですので水分をよく取れるように心がけ、もしも暑い日にペットの調子が悪い場合は、動物病院で早めに点滴をしてもらうのも得策になるかもしれませんね。

犬の甲状腺機能低下症

これは犬で最もよく見られるホルモン性障害です。しばしば2歳から6歳程度の中年期から見られます。甲状腺ホルモンは新陳代謝に関連するため、新陳代謝の低下が起こり、その結果、エネルギー代謝、脂質代謝、タンパク代謝の低下によって、皮膚の乾燥や脱毛・色素沈着、体重の増加、無気力、徐脈(心臓機能の低下)などの症状が観察されることがあります。
この病気では80%程度に皮膚症状が認められたり、70%程度で高コレステロール血症が見られることがあったりするため、皮膚炎や血液検査、身体検査で発見されることがしばしばあります。

治療は足りないホルモンを補ってあげることになります。


この子は血液検査でホルモン値が低値でしたので、少しお薬を使っていただいたら、毛が生えてきました。もう少し良くなるともっと良いですね。がんばりましょうね。

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腹腔内(おなかの中)にできる腫瘍①

腹腔内には肝臓や膵臓、腸管、腎臓・膀胱、子宮・卵巣などの内臓があり、犬や猫でもこれらの内臓の腫瘍があります。内臓腫瘍の進行は、内臓圧迫による全身状態の悪化、腫瘍の突然破裂による大出血など全身状態がどんどん悪くなっていくことが予測されてしまうため、早期の治療が望ましいのですが、肉眼視できないために、残念ながら悪くなってから見つかることがしばしばです。

腹腔内の腫瘍は7割~9割近くが悪性で進行が早いケースが珍しくありません。見つかったときにはもう遅い、という事態を回避するためにも普段の健康チェックや健康診断が重要です。普段の尿や便の様子の観察から、尿検査、便検査、血液検査やレントゲン検査そして超音波検査など、普段は見えない変化を覗いてあげることも大事なことがわかりますね。この時期にお得なフィラリア血液健康検査も有効に利用してくださいね。
また、何かに気付いたら、早めに相談してくださいね。


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時に腫瘍は大型化することがあります。

犬・猫の不妊・去勢手術のおすすめ

今年度も横浜市と横浜市獣医師会による不妊・去勢手術の助成金の募集6月2日より始まります。
手術をご検討されている横浜市民の方は募集要項を一度チェックしてくださいね。
犬の場合は役所への登録と狂犬病注射を受けていないといけないなど、注意点もあります。

問い合わせ先
横浜市健康福祉局食品衛生課動物保護管理係 671-2467
横浜市獣医師会 751-5032
または当院 832-0390


当院は助成金の対応病院です。
(横浜市獣医師会会員の病院)
手術は予約制となっていますので、ご希望の方は事前にご連絡下さい。
また、不妊・去勢手術については以前の記事も参考にしてくださいね。


狂犬病ワクチンの効果判定調査

獣医師の雑誌に狂犬病ワクチンの抗体調査の報告が出ていました。これによると、狂犬病を予防するために必要な、検疫基準に相当する中和抗体価基準に対して、狂犬病の注射が行われている犬では9割以上が基準をクリアしていることがわかりました。しかしながら、注射後1年以上経過して抗体価測定された犬や、1回しか注射したことのない犬では基準値を下回ることもあり、1年に1回の接種が必要なことと、日本への入国検疫の際に必要な2回接種は必須のようです(妥当だと思われます)。
狂犬病が他国から日本に入ってこないようにするため、ヒトと動物が一緒に生活するうえでの大事な予防策であることは間違いありませんので、予防接種はきちんと受けていきましょうね。
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狂犬病注射でご来院の際には、はがきと緑の封筒を一緒にお持ちになってください。

フィラリア健康検査

今年もフィラリア予防のシーズンとなってきました(ご自宅での投薬は5月からです)。毎年シーズン始めに血液検査を行いますが、このフィラリア検査のために採血した血液で、同時に健康検査することができます。
血液健康検査ではどんなことがわかるのか、一部を簡単にご紹介したいと思います。(通常、結果のご報告時にもお伝えしております。)

・フィラリア感染の有無
  「大丈夫」を確認して、今年もフィラリア予防薬をあげてくださいね。
・内臓の状態
  肝臓の細胞が傷ついたり壊れたりしていないかがわかります。
  腎臓がきちんと働いて正常に尿がつくられているかがわかります。
・生活習慣病などの代謝状態
  コレステロールや血糖値のチェックです。
・血球成分
  貧血などがわかります。

ちなみに、フィラリア健康検査の料金は通常の血液検査よりもお得になっています。

内容の詳細等、質問は直接聞いてくださいね。

「わが子の健康」の記事があり、↓こちらでも参考になることが多いです。

参考文書 anicom pafe

犬の皮膚炎 

犬の皮膚炎は「アレルギー性皮膚炎」「角化症」「感染症」などが良く見られます。
「アレルギー性皮膚炎」は、その程度の差はあるものの、慢性化したり、進行性であったり、完治が難しい場合があります。「角化症」はベトベト肌やカサカサ肌になってしまう状態です。「感染症」は細菌や寄生虫などによるもので原発性のものと二次性のものがあります。これらの皮膚疾患に対して行われる治療は、主な基本柱として薬物療法、シャンプーなどのスキンケア、(悪化原因などの)環境対策、ですが、この中でもシャンプーなどのスキンケアは非常に重要な役割を持っています。P1010064.JPG

皮膚炎が起きている皮膚の状況としては、水分量の低下、保湿因子の減少、皮膚脂質の代謝異常、バリア機能の低下などが起き、ベトベト皮膚やカサカサ皮膚となると、それだけでも痒い皮膚ですが、壊れたバリアへ細菌感染などが起こり、いっそう痒い皮膚へと進行します。
スキンケアをしてあげることで、皮膚のバリア機能を強化し、これによって痒みを抑えることが期待できれば、必要なお薬も少なくてすむようになっていきます。
スキンケアの代表選手である薬用シャンプーには様々な種類があり、使用目的や刺激性、使用頻度などを皮膚の状態によって個人別に調節してあげる必要があります。

シャンプーはどれがいいのかしら?
そんな疑問がありましたら、一度診察を受けてみて下さい。

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最近扱い始めた薬用シャンプーですが、こちらのシャンプーではベトベト肌が驚くほどきれいになっています。(一度の入浴時に、この3種類を順番で全て使用します)
トリミング時のオプションにもできますので、どうぞお問い合わせ下さい。

ネコの心筋症

ネコの心臓病はたまに見られます。その中でも心筋症が多く、これは心臓の筋肉の異常から引き起こされる病気です。心筋症は拡張型、肥大型、拘束型、その他に分類されますが、ネコの心筋症では肥大型の発生が多いようです。肥大型心筋症は心臓の特に左心室の筋肉がどんどん厚くなってしまい、血液を十分に送れなくなることで病気が発症します。怖いことに、この病気は無症状であったり、そうかと思うと急に心不全症状(浅くて速い呼吸、動かないなど)を発症し、急変して死亡することも珍しくありません。呼吸の異常はすぐに苦しい状況になってしまいます。
この病気の原因に関して詳細はわかっていません。しかし、メインクーン、ペルシャ、アメリカンショートヘア、日本ネコの一部など、一部に好発種類があり、遺伝の関係もあるようです。甲状腺ホルモンの異常なども関係する場合があります。
心筋症の見つかる年齢は5~7歳ころが多く、オスの方が多いようです。ネコ全般的には心臓病のみつかる年齢は6ヶ月~16歳と様々です。
動物病院で心雑音や不整脈を指摘された・開口呼吸している・息が荒い、速い・たまにケッケッと咳き込むことがある・ネコの家系に心臓病の子がいる
このような場合はハイリスクなネコであることがあります。
無症状であってもなるべく早い時期に動物病院で健康診断や心臓検査を受けて、必要と判断された場合には早期治療を開始してあげてください。この病気は完治が難しく、放置すれば合併症など苦しい状況が広がっていく可能性があります。

犬にはぶどうを与えない

この数年、ぶどうを食べた犬が腎不全を起こして死亡するケースが報告されています。まだ原因までは具体的に明らかになっていないようですが治療をしても死亡したようです。死亡した犬が食べたぶどうの量は、20gだとか、30gだとか言われていますが、はっきりとした中毒量はまだ分かっておりません。レーズンでも同様のようです。ちなみに猫や他の動物では、まだあまり明らかにされていません。
ねぎやチョコレートのように、個人差は大きいかもしれませんが、最近でもぶどうは与えない方がよいもの、とされていますから、ご注意下さい。

腫瘍をもつ子のための栄養補給

腫瘍を持つ体の場合、腫瘍にエネルギーを奪われてしまい、いつもと同じように食べているのにやせていってしまうようなケースが見受けられます。これを避けるためにも良質で十分なエネルギーが要求されます。
犬のリンパ腫ではいくらかデータが出ており、炭水化物を抑え、良質の脂肪やタンパク質が素材となった食事が、生存期間や生活状態を向上させることが報告されています。また、脂肪酸などの抗酸化物質やビタミン、カルシウムなどもサプリメントとしての適量添加がガイドラインに示されていたりします。

先生が普段おすすめしているものを少しだけご紹介しますね。
pack_nd.jpgこれは治療食です。上記の栄養バランスが最適な状態にしてある便利なものです。しかしながら、給仕方法には注意点があり、獣医師の指示をよく聞いて使用していただかないといけない場合があります。

P1010447.jpgこれは食事に添加していただくタイプのハーブサプリメントです。こちらは農薬の心配もない純自然品です。ビタミンのブレンド、脂肪酸オイル、緑系ハーブのブレンドなど各種栄養補給にはおすすめ品です。(おおよそ5kgで1ヶ月分単品で\1680~、各種組み合わせで¥2940~です)

腫瘍ができたり、病気の時でも、食事の基本はペットたちがおいしく食べ続けられることです。
食事内容変更後に体調の変化が見られるような場合には、すぐに獣医師と十分な相談が必要です。
今回ご紹介しているものは病気を治すものではなく、体を支えるものです。治療は治療で進める必要がありますので、そこはきちんと理解することも必要です。

腫瘍の治療方法

現在では動物においても、色々な方法で治療が行われるようになりました。
腫瘍の種類や進行度によって、方法は様々ですが大雑把に分けると、局所治療と全身治療にわけられます。
局所治療には、外科手術、放射線治療などがあり、全身治療には化学療法(抗がん剤)や免疫療法などがあげられます。それぞれの治療には得意分野や利点と欠点などがあるために、多くの場合これらの治療方法を組み合わせたりします。
いずれの治療方法もその治療目的(完治を狙うのか、現状維持を狙うのか、など)でペットとご家族のご負担も様々となります。
色々な負担がなるべく少なくなるようにするためには、普段からの健康チェック・健康診断と、悪いものが疑われた場合には、早期の治療開始が一番です。
気になることがあったら早めに診せて下さいね。

停留睾丸(停留精巣)

陰睾などとも言われ、出生後にお腹の中から陰嚢内に下降してくるはずの精巣が、正常位置に移動していない状況を言います。
停留精巣は生殖能力が減少するばかりではなく、将来がん化することが多いデメリットが知られています。病気になっても外からでは非常にわかりにくく、進行した状態で発見されることも少なくありません。進行してしまうと治らない貧血を合併し、命を落とす場合もあります。
また、発情は、ホルモン生産がある場合、通常と同じように現れます。
病気や発情の予防として去勢手術をすれば、通常これらはなくなります。
しかし、通常の去勢手術よりも大きな切開が必要になります(傷が大きくなります)。
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写真は摘出した精巣で、お腹の中にあった方が萎縮して小さくなっています(右)。
あきらかに正常精巣(左)と大きさが違うのがわかりますね。
この子は精巣を摘出したことで、発情の心配と上記のような病気になる心配はなくなりました。

がんのサイン

海外の獣医の記事にあったものです。
こんな場合は相談して下さいね。


大きくなっていく、大きくなり続ける腫れ物
治らない傷
体重減少
食欲低下
(耳やお尻など)もともとある穴から出血や排液している
変な臭いがする
食べにくそう、または飲み込みにくそう
動くことを嫌がる、またはスタミナが減ってきた
(ビッコなど)ぎこちなさが治らない
呼吸、排尿、排便などに異常が見られる

犬猫の眼疾患

製薬会社の報告によると、眼の疾患の割合は、全体の5~10%弱と、低くはない数字です。
その内訳をみると、前眼部疾患が80%以上で、具体的には結膜、瞬膜、角膜、まつげの順番になっています。これらの場所に異常が見られるときには、肉眼的に眼の周りや眼球が赤くなっていることが多く、少し目薬を使ってあげるとすぐに治まるものが多いですが、放っておくと手術が必要になったり、失明するような事も起こりえます。赤い眼に気づいたら病院にお連れになって下さいね。
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犬種によって前眼部の病気が多い種類は以下の順番で記載されています。
キャバリア・K・C・S
パグ
ビーグル
W・コーギー・P
シーズー
チワワ
マルチーズ
アメリカンコッカースパニエル
シェトランドシープドッグ

その他
プードル、ダックス、レトリバーなどはこの後に含まれています。

リンパの悪性腫瘍 リンパ腫

リンパ腫はリンパ組織の一部が腫瘍化してしまう病気で、全身のリンパ系が関係するために、全身性のがんとなってしまう病気です。発生は全腫瘍のうち犬で数%~25%、猫では33%と決して珍しくない病気です。多中心型、内蔵型、皮膚型などタイプにより治療反応や予後に違いがあり、さらに現在ではDNA検査を併用することで、予後判断や正確な治療方法の選別が行われるようになってきています。(DNA検査は当院でも対応可能です)。リンパ腫は無治療の場合数十日とも言われますが、抗がん剤による化学療法に最も反応する腫瘍でもあり、リンパ腫と診断された場合には抗がん剤治療の即断を相談するケースもあるかもしれません。
犬ではゴールデン、シェルティ、ボクサー、シーズなど発生傾向の多い種類があります。猫の場合は種別特性はみられませんが、白血病ウイルスはこの病気の引き金となります。猫エイズと同様、屋外の子との接触は病気のリスクを上昇させます。また、猫では家族の喫煙によってもリスクが上昇することが論文で発表されています。
多中心型では体のリンパ節が腫れてくるため、お家でしこりに気付くこともありますが、毛で見えないことも多く、トリミングや動物病院でたまたま見つかるケースもあります。普段から体を触って気付いてあげてくださいね。そしてしこりが見つかってしまったらまず診察へいらしてくださいね。内蔵型はなかなか発見されにくいですが、治らない下痢・嘔吐、原因不明の体重減少などはこの病気も要注意です。
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この病気は一般的に血液検査や顕微鏡検査が多用されます。

ハムスターの皮膚炎

最近続いたハムスターの皮膚炎。
ハムスターの皮膚炎の原因には、寄生虫、細菌、真菌(カビ)、低栄養、アレルギーなど様々です。
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まずは診察を受ける必要がありますが、全体的にみると、お部屋のお掃除が不足している事が間々あります。糞尿で汚れた部分は動物にもヒトにも不健康なものですから、見つけたら速やかに捨てて下さいね。床材は毎日毎日すべてを交換する必要は必ずしもありませんが、定期的に交換してあげてくださいね。
偏食による低栄養が皮膚炎の原因になる事も少なくはありません。また、肥満が原因になることもあります。与えるものにも注意が必要ですね。

ハムスター診察の際は、できればいつものお部屋ごとお連れ下さい。診察時に何か気づくことが出て治療の近道につながるかもしれません。

流涙症

先生、この子は涙が良く出るんですが、何か病気でしょうか?
たまに聞かれます。

涙が多くなる理由として、
1、眼に対する刺激の増加
2、涙の生産や排水のトラブル
3、感染症や外傷、異物
4、腫瘍
5、その他
などがありますが、2以外はまれに失明につながることがあり、早急に診察したほうが良い場合があります。

いわゆる流涙症は1と2が多く、1には逆さまつげや、毛の刺激が特に多いです。
2は、涙管という管が原因であることがあります。
プードルやビジョンフリーゼ、パグやシーズーなどの短頭種に多いと言われます。

原因はいずれにしても、いつも眼の周りを拭いてあげる事は大事なことで、涙が目頭にたまってびちょびちょになった状態が続いてしまうと、皮膚炎をおこして臭いや痒みが出たりしてしまいます。

涙の異常がある場合は診察を受けて原因を把握し、お手入れも継続的にしていただくことが大事だと思われます。
眼や結膜などが赤い場合はなるべく早くご相談下さい。

ハムスターの綿

よくある、小動物用として売られている綿です。
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あったかそうですね。そしてとても愛らしくみえます。

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見た目は普通の綿です。
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これを少しくるくるすると、ひも状になります。
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少し指にからまってきました。
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さぁ、指はどうなったでしょう?
血行が悪くなって指が白くなっているのがわかりますか?
→→→これはハムスターでも事故につながりやすい素材です。
先生は、これで足をなくした子を何人か見ています。
(血行不良となり、絡まった足先が壊死してしまったため)
一見、よさそうで、動物用として売られているものも多いのですが、こういうことも少なくないのが現状です。使用されている方は絡まらないように気をつけてあげましょうね。

ダックスの腰・背中のトラブル

ダックスなどの胴長の種類には腰のトラブルが多く、特に椎間板ヘルニアが多い事が知られていますね。
ダックスは軟骨異栄養犬種という、軟骨形成異常の素因を持つ犬種で、遺伝的に軟骨の発育・成長異常を起こし易いため、椎間板ヘルニアを引き起こす確率が高い、と言われています。
早いと2才程度でこの病気が見られることもあります。
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4歳のダックスのレントゲンです。
写真内の黄色い四角と矢印は椎間板の変性が見られています。(本来白く見えてはいけない場所が白くなっています)
このように1箇所だけではなく、数箇所に同時に変化が見られることも少なくありません。
幸いにもこの子はグレード1の軽症でしたが、軽度な痛みがしばしば発生することがあり、そして将来的に見れば、椎間板ヘルニアの予備軍です。病気の進行度が進む場合には、早急な治療が必要になる場合があります。
食事の与えすぎ等による肥満、イスやソファーからの飛び降り、長い階段などは背中を痛める原因になり、注意が必要です。(避けられるものはなるべく避けてください)
また、普段の体調管理には、グルコサミンなどのサプリメントを与える事もお勧めです。
ダックスが突然動かなくなった、ギャンと鳴いた(いつもと違う悲鳴)、などは椎間板の病気である事がありますので、そんな時にはすぐに受診される事をお勧め致します。
レントゲンを含んだ健康診断で発見されることもあり、早期発見には健康診断がお勧めです。

今年も中国で狂犬病の増加

「中国衛生省は12日、今年の狂犬病患者が10月末時点で前年同期比2.4%増の2717人に達したと発表した。」

今年も中国で狂犬病の患者(人)が増加しています。
人が発症すると、死亡率は100%の病気です。
フィリピンで感染して、日本に帰国後に亡くなった方がいたのもまだ記憶にあると思います。

日本では犬に狂犬病の予防接種をすることが法律で義務付けられているおかげで、この病気が出ないんですよ。大きな意味があることなのは理解できますよね。

海外ではまだまだ狂犬病が身近にある国が少なくありません。よく渡航される方は、絶対に犬に咬まれないように注意されてくださいね。
そして何より、わんちゃんの狂犬病注射、必ず受けていただくようにお願いいたします。

ペットフードの安全性確保

ネットの記事で見つけましたが、農水省・環境省の研究会がペットフードの規制内容の具体的検討に入る方針だそうです。今はまだ国会提出まではもう少し先のようです。内容には原材料や添加物の表示義務化等が含まれるらしいのですが、ちょっと考えれば、ペットフードはまだこれらの表示すらないものも数多く存在するのです。表示されていても異なっていたり、というのが最近ありましたが、今はPL法や業者の自主規制以外はまともに規制されるものがありません。アメリカやEUには基準・規制があり、動物病院で扱うフード類には、これらの基準がクリアされています。
動物たちにも安心なおいしさを分けてあげたいものです。そしてペット本人の年齢(ライフステージ)や体調・体質を理解してフードを選択してあげる必要があると思います。
当院では、フードも、手作り食の場合に添加して使用するサプリメントなども各種、質には自身のある物をご紹介しています。
機能性に優れた便利なペットフードやサプリメント、使い方や選び方はどうぞご相談下さい。
*フードやサプリメントは、品質管理の問題から、お取り寄せになる場合があります。(通常1~3日で届きます)

フィラリア予防期間

先生いつまでフィラリア飲ませるんだっけ?
よく質問されます。
この地域では例年は11月末まで、とも言われて来ました。
温暖化だとすると、これではそろそろ足りない状況になりそうです。
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上記の薬品会社のデーターを参考にすると、特にこの数年の気温上昇のため、理論上の予防期間は12月に入ってからを最後にしないと、フィラリアの感染リスクを背負ってしまうことになります。せっかく春から毎月予防薬を投与していただいているのに、最後の一回がないだけで病気になってしまうことがありうる、ということです。
今年は11月の気温はどうなるでしょうかね?
万全を期すためにも、12月まで、予防薬をお願い致しますね。

外ネコのノミ駆除

「先生、外のネコにノミ取りをつけたいけれども触れないからつけられなくて、どうしたらよいのでしょう?以前もノミで大変な思いをしたことがあって…」
こんな相談を受けました。

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こんな子には写真にある飲ませるタイプのノミ駆除薬はいかがでしょう?以前はこれが良く売れていました。
現在はフロントラインを始め滴下型の、体につけるタイプのノミ駆除薬が主流ですね。こちらの方が即効性や持続性、確実性が高いのですが、飲ませるタイプ(猫用は液体、犬は錠剤)を食事に混ぜるなどでもノミ駆除が可能ですよ。
飲ませるタイプは、ノミの卵がかえらなくなる薬で、ノミそのものを退治するわけではないのですが、ペットに薬を与えることでその子の周りでノミが増えなくなるため、時間とともにノミが減少し、いなくなります。
少し肌寒くなり、ノミをはじめ昆虫たちも、駐車場や動物の寝床を狙って暖かい場所へ移動しているようです。ノミ予防はもう少ししておいた方が無難だと思いますよ。

腫瘍 その5 膀胱の腫瘍

今回は膀胱腫瘍です。
膀胱腫瘍はほぼ95%悪性です!。そして転移も起こしやすく、
たちの悪いがんです。
犬、特に、シェルティやビーグルが代表選手で、シーズーやレトリバー種にも多いと言われます。時々血尿になるなど、泌尿器症状を繰り返し、軽い治療に反応したりしますが、治りきらず、精密検査で発見されることが多いです。時間が経ってからわかることが多く、発見時に手遅れであることも珍しくありません。
基本的に、体の中の異変にはなかなか気づけないのですが、膀胱はおしっこの様子でいくらか気づいてあげることができますね。そして、異変に気づいたら早めに動物病院で受診してくださいね。
泌尿器のトラブルが再発する場合、早いうちに精密検査を受けるか受けないかが分かれ道、というのが膀胱がんです。
寒くなると泌尿器の病気は増えがちです。おしっこも気にしてみてくださいね。おしっこの病気があるこの場合は、定期的な尿検査を続けてあげてくださいね。

痒い皮膚病

腫瘍はちょっと一息。
暑い時期のピークを過ぎるころ、痒い皮膚病も多い時期ですので少し書きますね。

犬を例に痒い皮膚病を代表的なものをあげますと、
・細菌などの感染
  膿皮症(細菌感染)
  マラセチア(真菌:カビ類) など
・寄生虫の感染
  ノミ・マダニ
  疥癬(ヒゼンダニ)
  毛包虫(ニキビダニ) など
・アレルギー
  食事性
  ノミ
  季節性 など
・アトピー
  環境物質に一年中反応
・その他
  上記の重複、進行病変などなど

診断も、ぱっと見ただけでわかりそうな単純・簡単なものから、時間や費用がかかるものまで様々です。治療は診断からの方向性によりかなり差が出ます。よく相談しましょうね。
しかしながら、お散歩に出る犬猫には、常にノミ・マダニが付きまといます。フロントラインをはじめ、動物病院には便利で確実・安全なお薬がありますので、しっかり予防してあげて下さいね。(最近では、ノミ取り首輪はネコでがんのリスクになるという論文もあったりします)
皮膚が悪い子にはスキンケアが大事です。動物病院で扱う薬用シャンプーを使うことが多いですが、これにもたくさん方法がありますので、そのうちご紹介しますね。

腫瘍 その4 肛門周囲の腫瘍

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これはほとんど犬だけにみられる腫瘍です。
肛門周囲の腫瘍は、未去勢の中年以降のオスに多く6~9割方はホルモン依存性の良性腫瘍ですが、この場合は男性ホルモンが関与しており、去勢手術をしないと治らないことがあります。
しかし良性と言えども、腫瘍が巨大化してくると肛門をぎゅっと閉める筋肉に影響し、排便困難または垂れ流しを引き起こす事があり、放っては置けない病気です。
治療は去勢手術と外科切除です。精巣腫瘍などを合併することもありますが、進行度合いにより完治可能です。
この病気は去勢手術をした子にはほとんど発生しません
去勢手術を勧める理由の一つです。

一方で、肛門腺にできる腫瘍があり、これはほとんどが悪性で、進行の早いものが多いです。約半数は、診断時に転移が認められています。排便痛や排便異常、血液異常などの合併症を伴うことが多く、早期発見しないと手遅れになっているケースが見られます。治療はまず外科摘出です。
肛門腺はお手入れしていますか?
定期的に触る習慣があれば、異常にも早く気づいてあげられるかもしれません。肛門腺しぼりも大事な健康診断のひとつと言えますね!
お尻にできものを発見してしまったら、早いうちに診せてくださいね!

腫瘍その3 乳腺腫瘍

乳腺の腫瘍は比較的よくみられる腫瘍です。
犬では雌の腫瘍の約半数とも言われ、猫では3番目に多い腫瘍です。
乳腺腫瘍は悪性の場合、転移が珍しくなく、命を脅かす危険を伴う病気です。良性の場合は、手術で完治できます。
犬の乳腺腫瘍
犬の場合、50%が悪性(乳がん)で、大型犬種は悪性比率が高く、小型犬ではプードル、ダックスには多い傾向があると言われます。女性ホルモンが関係している場合があり、子宮や卵巣の異常を伴うこともしばしばです。
しこりの大きさが予後に関係していると言われ、直径3cmになる前だと予後はよく、5cmを超えると1年もたないデータが出ています。乳腺のしこりの治療は外科治療(手術)です。小さいうちに、早めに手術をすることがよい結果につながるのがわかりますね。
また、乳腺腫瘍は発情を経験する前に不妊手術を行うことで、発生リスクが激減します(0.05%)。1回目の発情(8%)、2回目(26%)というデータが出ています。このページの避妊手術の項目もチェックしてみて下さいね。
猫の乳腺腫瘍
猫の場合、85%以上は悪性(乳がん)です。シャムは発生が多いデータがあります。猫も犬同様、しこりの大きさで予後が分かれ、直径2cmと3cmで予後が随分違います(3cmを超えてしまうと半年前後!)。一般的に猫は進行が早く、転移も多いからです。猫も不妊手術をすることで、乳がんのリスクを減らせることがわかっています。

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↑は1cm未満のしこりです。この段階で処置ができると治療効果も期待ができます。

乳腺も腫瘍や異常を比較的見つけやすい場所です。定期的に見て、触ってあげましょうね。
そして、万が一異常を感じたら、すぐに動物病院へ相談にきてくださいね。
また、不妊手術も早期のほうがメリットが大きいですから、出産の予定が無い場合は、若い時期に不妊手術をすることをお勧め致します。なお、犬・猫の場合、出産の経験と病気の発生頻度については明らかな相関がわかっておりません。あまり関係が無いのかもしれません。

腫瘍その2 精巣の腫瘍

精巣(睾丸)の腫瘍は、去勢していない犬では2番目に多い腫瘍と言われます。
これも発見しやすい腫瘍です。精巣(睾丸)の大きさや硬さが左右で違うときなど、獣医師の一般検診などでの発見が多いです。
動物病院に行った時、普段見てもらっている先生はワンちゃんを触ってくれていますか?
精巣(睾丸)腫瘍は悪性が15%程度と教科書には書いてありますが、実際はもう少し多いかもしれません。そしてこの病気には腫瘍随伴症候群といって、腫瘍から誘発される病気が次に待っていることがあります。男性であるにもかかわらず、女性ホルモンが過剰分泌され、進行すると血液を産生する骨髄にダメージがいってしまい、致死的な病態をも引き起こされてしまいます。
良性であっても、前立腺肥大や膀胱炎などを併発している子がしばしば見られます。
治療は外科切除が第一です。

この病気は去勢手術を受けることで予防が可能です。
潜在精巣(睾丸)はこの病気になりやすいことが知られています。
生後8~9ヶ月までに精巣(睾丸)が正常位置(陰嚢の中)にない場合は、必ず去勢手術を検討した方が賢明だと思われます。潜在精巣(睾丸)の方が悪性傾向が強いからです。
また、去勢手術を受けていない高齢犬は、ホルモン異常から他の泌尿器病(上記など)や皮膚病などが起こりやすいですので、高齢になってからの異常の場合でも、去勢手術を検討したほうがよいケースがしばしばみられます。

みなさんは去勢手術はどう考えますか?
高齢になり病気になってからでは、体力、検査、治療の手間、それが時間と費用につながり犬にも家族にも影響しますから、獣医師は去勢手術を勧めるんですよ。

腫瘍その1 皮膚と皮下組織の腫瘍

これから、シリーズで腫瘍のお話を少しずつご紹介しますね。
腫瘍についてはひびき先生が特に力を入れている分野でもあります。

腫瘍とは、ある日突然起こる細胞分裂異常から、体内で異常な細胞分裂が行われ、悪性の場合はテロリストのような細胞たちが時に自爆テロをも引き起こし、生体への悪影響を起こすものです。あっという間に数が増え、体中にまわって転移を起こすと、治療してもその勢いをとめることができなくなります。

いろんな腫瘍がありますが、今回は皮膚にできる腫瘍の内容です。

犬の皮膚腫瘍は犬の腫瘍で最も多く、全体の1/3を占め、猫の皮膚腫瘍は猫の腫瘍で2番目に多く、全体の1/4の発生率があります。
おそらくこれは、外からも見えるため、発見率も高い結果と考えられます。年齢や種類が関連しているとも言われます。犬では純血種のほうが発生が2倍多いとの報告があります。特にレトリバー系に多いことも知られています。猫ではウイルスが関連していることもあり、猫エイズや猫白血病などが関連していることも珍しくありません。
その他、白色の毛や色素の薄い部分には紫外線の影響もあることなどが知られています。

皮膚の腫瘍の悪性比率は犬で20~40%、猫では50~65%とも言われ、前述のように悪性の場合、転移などで命への影響が発生するため、早期の治療が必要です。
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ある日いぼができた・しこりに気づいた

これは必ず獣医師に相談すべきです。
特に、皮膚腫瘍は早期に発見・治療ができる場所でもあるからです。悪性腫瘍・がんであっても、早期に治療すれば完治できることがあります。しかし時期を逃すと治療すらできない状況にもなりかねません。

腫瘍は診断によって治療が異なる場合があります。
腫瘍の性質・種類、進行度、患者の全身状態などしっかりと見極めて治療をする必要があります。
「先生いぼができました。」「では切除しましょう。」・・・ちょっと待って!
腫瘍の治療の基本は外科手術ですが、術前検査なしでは再発などの危険を伴う場合があります。
また、良性の場合は手術自体が不要なこともあります。

手術が必要な場合はよく相談しましょうね。

ネコの口内炎

ネコの口内炎はよく見られる病気です。
症状のない軽度なものから、食事ができなくなる重度なものまで様々ですが、その発生率は40%~70%とも文献での報告があり、少なくありません。
慢性経過をたどる場合は難治性の事が少なくなく、長期の治療が必要なケースが多く見られます。
原因としては、
感染症
歯周病
免疫力の問題
その他
などがあげられます。
ネコの口内炎は、ネコエイズなどの感染症、歯周病の有無など原因によって治療法が変わる場合があり、難治性の場合は、抜歯が必要になるケースがあります。
細かな診断をするためには、麻酔をしてレントゲンを撮って評価したり、口腔内処置を進めたりします。
フードの工夫や歯磨きなどの歯のお手いれで、病気の予防もいくらか可能なようですが、ネコ自身の協力が得られないケースが少なくないため、残念ながらあまりうまくいっていないのが現実です。また、口内炎のようで、実はガンだった、というケースも少なくありません。

ネコの歯ぐきが赤い、とか、食事中にギャっと鳴く、とか、息が臭い、など、口に関する疑問を持ったら、一度診せてくださいね。

ネコの膀胱炎 : 家族ができる予防・管理対策

梅雨時期の気温変化のせいでしょうか?膀胱炎のネコさんが見られるようになりました。

ネコの膀胱炎や膀胱結石などは一般的な病気ですが、
・おしっこがちょっとしかでない、何度もトイレに行くがあまりでない
・トイレの中でじっとおしっこスタイルのまま動かない
・尿をしながら「ニャオ」とか「アオッ」などと鳴く(排尿痛がある)
・普段はトイレで尿をするのに、ほかの場所でしている
・たびたび不安定な排尿が繰り返される
などの症状が見られます。

膀胱炎が治療が必要なほど悪化してたり、たくさんの結石・結晶が出ている場合はまずはこれらの治療に集中します完全閉塞時は救急疾患ですので、すぐに動物病院へつれていく必要があります。

病気が安定し維持期にある、あるいは普段からの予防策、として、おうちでできる対策の記載を見つけましたので参考程度に掲載します。

1.食事の工夫
泌尿器疾患対策がされていて、信頼のおけるフードを与える。
(治療食含み動物病院で購入するのが一番確実)
2.定期健診を受ける
定期的な尿検査によって尿の状態を監視し、
病気は早く見つけてあげる。
3.十分な水分摂取
水のみ場を複数に増やしてみたり、ドライフードをふやかしてみる。
4.ドライフードだけでなく、缶詰も与える、または缶詰に変える
これも水分量を増やす目的です。
ミネラルの少ないものを選んでください。
5.ストレスを最小限にする
ネコの膀胱炎の原因として精神的なストレスが症状を悪化させる
誘因となると言われます。
ストレスの例
 多数ネコの集団生活
 汚れたトイレの放置
 長すぎるマッサージ、スキンシップ
 食事や環境、生活パターンの変化
 長時間の留守番、移動
 大きな雑音            など
ネコのストレスを減らすための工夫として、
 ネコの個人的な空間を確保してあげる
 ネコにとって有意義な時間を作る(遊んであげるなど)
 トイレを常に清潔にする(においを気にしてあげる)
 変化のすくない生活が送れるようにしてあげる
 いじめられないようにみてあげる
 音やにおいの発生を避ける
 食事の工夫(肥満になると病気になりやすい)

*はぐれ獣医ブログより参照

おしっこの病気は緊急事態を招くことが珍しくないため(命にかかわる場合があります)、おかしいかな?と思ったらまずは一度動物病院へ相談してくださいね。

フィラリアの予防期間について

雨の少ない梅雨とも言われますが、蒸して暑い日が続きますね。
この数年間、虫の出てくる時期が早くなっているのをご存知ですか?
特にワンちゃんたちには蚊とフィラリアが気になりますね。
臨界温度の気温14度を超える日が毎年数日前後ずつ早くなり、そして14度を下がる日が毎年数日ずつ遅くなっています。
HDUという理論上の計算式から、フィラリアの予防時期を計算するのですが、この数年、予防開始時期は毎年早まり、そして、終わりの時期も遅くなる傾向があります。
数社の製薬メーカーからのデーターを大雑把にまとめると、横浜市の予防期間はおおよそ次のようになりそうです。

99.9%安全ライン 5月末から12月末
96%安全ライン 6月から12月
90%安全ライン 6月から11月

早い話、5月から12月までやっておけばほぼ100%大丈夫です。
90%安全ラインですと、10人にひとり感染があることになり、先生からは「安全です」、とは言えません。ヒトが交通事故にあう確率(1年間で0.9%)よりずっと高い確率です。
フィラリアの病気は、きちんと投薬すればほぼ完全に防げる病気です。みなさんだったら、どの期間を選択しますか?

ラバーほうき

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お祝いのいただきもの続編です。
ブラシの部分がゴムラバーでできているほうきです。毛がよく集まるそうです。
過信せずに使ってみると、意外にも集まりは結構よいかもしれない印象です!
フローリングにはいいかもしれませんよ。
これも取り扱いはワンコさんです。

不妊・去勢手術はした方がよいのでしょうか?

何件か、質問をいただきました。

答えは、 「YES」 です。

私たちの考え方は、ペット(伴侶動物)たちの「良い状態を維持する」ことに重点がおかれます。
何かが起こる前に先に手を打つことによって、動物たちにとっても、家族にとっても良い生活が送れるよことにつながります。避妊手術も、動物たち、家族にとってヘルスケアーの一部と考えられます。

具体的には、次のような目的・利点があげられます

1 望まれない妊娠を防止する
捨て動物の減少、野良猫、野良犬、収容動物の減少と行政出費の減少が期待できます。
2 性ホルモン関連の生殖器等の疾患を予防できる
オス:精巣腫瘍 (犬の全腫瘍の15%の発生率があり、停留精巣で危険度13倍)や前立腺肥大の予防効果があります。
メス:乳腺腫瘍・子宮蓄膿症など子宮疾患や卵巣疾患(初回発情前の避妊手術によって90%以上)の予防効果があります。
** 生殖器腫瘍は犬で約半数、ネコで80%以上は「悪性のガン」であると言われます **
3 性ホルモン関連の問題行動を抑制する効果がある
オス:発情期の他の犬への攻撃性、性的不満足からのマウンティングなど、行動の抑制効果があります。
メス:発情出血や乳汁分泌と乳腺炎の抑制効果があります。
ネコ:スプレーや尿臭、発情期の鳴き声などの問題の抑制効果があります。
4 精神的な安定をはかることで最良の伴侶動物となる
性的欲求から来るフラストレーション、ストレスがなくなる:不妊手術により、精神的な安定性が得られ、異性に対する興味が減る分、飼い主の方への注目が多くなり、理想的な伴侶動物になるといわれます。
5 無駄な費用とリスクを減少する
病気になってからかかるコストは、若いうちに行う避妊手術の数倍(病院によって異なります)かかります。また、病気になってからの手術や麻酔の危険度は、命がけになることもしばしば、です。
6 他の異常も解決する
乳歯遺残やソケイヘルニアなどがある場合は、不妊・去勢手術は同時に解決できるいい機会となるかもしれません。

*** CAP4月号 「伴侶動物のウェルネス・プログラムと不妊・去勢/石田卓夫」 より一部参照

不妊手術による少ない欠点としては、肥満になりやすいことがあげられますが、現在では機能性フードなどによってこの問題も予防および解決が可能です。

当院では不妊・去勢手術は予約制で毎日受け付けています。
機能性フードも各種あります。
分からないこと、相談等はいつでも聞いてくださいね。

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このページは、飼い主さんおよび獣医師に有益な情報などを集めていきたいと思っています。



まずは、投稿のお試しも含めてアイテムの紹介です。

開院祝いでいただいたものです。

洗濯可能なペットシーツです。

感染症の管理から、通常病気の子には使いませんが、
ペットシーツなどをかじって食べてしまう子にはもってこいのものです。

こちらのサイトでも紹介されていますので、しつけにお困りの方、一度見てみてくださいね。